指揮官のひと言で覚醒した。試合前、金本監督から「遠心力だけじゃなく、バットを出す作業を入れたら強く打てるようになる」とアドバイスを受けた。「グリップを前に出して体の前で打つというか…。どう表現していいのか分からない」と、高山も説明に困るほどの高度な話だった。

 完璧なアーチの余韻を味わうように高山は、ゆっくりベースを一周した。5回無死一塁で、右翼席中段に突き刺さる2号2ラン。「完璧でした。ランナー一塁で何とか引っ張ろうと思っていたけど、予想以上の結果が出ました」。3月31日のヤクルト戦(神宮)以来、19試合ぶりの一発に自然と表情が崩れた。2回にも適時打を放つなど2安打3打点。打点を挙げた8試合は7勝1分け。不敗神話もできつつある。

 試合前に西岡が左太もも裏の張りで出場選手登録を抹消。福留も同じ箇所を痛め、スタメンを外れている。そんな危機をドラ1が奮起し、デーゲームの連敗も5で止めた。「こういう打ち方がこれからもできるようにしていきたい」と高山。進化を続けるリードオフマンが、開幕からわずか1か月でチームに欠かせない存在になった。(酒谷 裕)

 しかし、それを瞬時に理解し、結果に結び付けた。高山は「監督のひと言で打てたホームラン」と感謝。指揮官も「第1打席の中飛の当たりが違ったので、もしかしたらと思った。そこら辺が(ほかの新人と)違うところかな」と驚きを隠せなかった。

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