ブイの周りを泳いでいると、沖から帰る漁師たちが見やりながら通り過ぎていく。今日もイルカな?

 数頭だけで特定の場所に居着く現象は他にも報告されているが、人間が追い払ったり見物客が押し寄せて姿を消したりする例もあるため「すみ着いた理由に餌も関係があるだろうが、何より人との摩擦が少ないのが大きいはず」と小木さん。

 近づくと、数分ごとに「ぷすっ」という呼吸音とともに浮き上がり、またゆったりと潜っていく。

 名前は民宿客が付けた「九ちゃん」。漁民を救った人物として地域に伝わる大町九兵衛(くへい)にちなんで呼んでいる。

 黒潮町のNPO法人「砂浜美術館」でホエールウオッチングを担当する大迫綾美さん(23)は「『ああ、引っ越してきたんだね』という感じで人とイルカの距離が近い。すみやすい環境なんでしょうね」と喜んでいる。

 イルカは3年ほど前、突然姿を見せたという。以来ほぼ毎日現れ、漁師さんたちにはおなじみだ。

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