「松本の歴史が薫(かお)る蔵造りを後世に伝えたい。博物館としてではなく、常に人が集って利用する形で建物を生き返らせたかった」。社長夫人で女将(おかみ)の輝恵さんはそう語る。

 松本市大手4の7の14。JR松本駅から徒歩15分。世界的に知られるインテリアデザイナー、高取邦和氏が古民家再生への建築計画を指揮した。「ヒガシ」(70席)は(電)0263・38・0068、「ニシ」(36席)は(電)0263・38・0816。ともにランチとディナーコースが充実。結婚披露宴や結納、七五三などでの利用も人気だ。水曜定休。

 かつてこの歴史的建築物の取り壊しが取りざたされていた。そこでオーナーの齊藤忠政「シックスセンス」社長が立ち上がった。

 辺りに女鳥羽(めとば)川のせせらぎが響く夕暮れ時には、風格漂う古民家に提灯がともる。松本市を訪れた有栖川宮熾仁(たるひと)親王・同妃殿下がご休憩されたほか、伏見宮貞愛(さだなる)親王殿下が旅館として使用された記録も残る。

 「年を経るごとに愛着がでてきて、今や自分の家という感覚。お客さまも自宅でくつろいでいる気分に浸れると満足されています」

 昨今は欧州各国からの観光客の来店も増えているという。料理の味、質もさることながら、趣き豊かな空間とレトロの雰囲気にどっぷり酔えること請け合いだ。(高木桂一) 

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *