解体前の広島市民球場。跡地にスタジアムが建つのか。(写真:アフロ)

 広島が長くホームとするエディオンスタジアム広島は、Jリーグのクラブライセンス審査で「トイレの数と屋根のカバー率」で制裁対象に指定され、進捗が見られなければ「戒告」に変わると通告されている。

 周囲をフェンスで覆われたさら地の一角に残されたライトスタンドの一部。広島市の中心部にある旧広島市民球場跡地がいま、全国のサッカーファンの注目を集めている。
 この跡地を新スタジアムの候補地とするべく独自のプランを発表したサンフレッチェ広島と、南区宇品出島地区の「広島みなと公園」を推す行政側。両者の主張が平行線をたどったまま、3月下旬に発表される予定だった最終候補地は一転して白紙となったからだ。

 クラブライセンスのはく奪もありうる状況に、交通アクセスの悪さが追い打ちをかける。アストラムラインを利用した場合、市内中心部からの移動は約1時間。駐車場の数も少ないため、Jリーグチャンピオンシップを戦った昨年12月は周辺が大渋滞となった。

 迎えた2015年7月。湯崎英彦知事、松井一実市長、深山英樹・商工会議所会頭によるトップ会談が行われ、終了後に湯崎知事が「検証結果から旧市民球場跡地は、多機能化・複合開発、スタジアムの規模に課題がある。広島みなと公園が優位と考える」とコメントする。
 流れが一気に「広島みなと公園」に傾いていく状況に、広島側は危機感を募らせた。依然として「作業部会」からの連絡がないなかで、今年3月下旬に候補地が最終決定するという報道に接し、今年3月3日に緊急記者会見を開催する運びとなった。
   

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