=2016/04/20付 西日本新聞朝刊=

 民泊の修学旅行を推進する南島原市では、20~27日に来るはずだった兵庫、香川、滋賀各県の7校計約千人分が延期に。市と観光協会は「観光に支障はない」という趣旨の文書を旅行会社などに送っているという。民泊や農林漁業体験などを展開する「まつうら党交流公社」(松浦市)の体験型修学旅行も、20~27日到着予定の15校計約2千人分が全てキャンセル。同公社の山崎郁男統括本部長は「天災だから、保護者の気持ちをおもんぱかれば致し方ない」と話す。

 「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録効果で観光客が増えてきた長崎市。構成資産があるグラバー園では土日だった16、17日の入園者は普段の4割減となり、19日も観光客の姿は少なかった。平戸市では、4~5月の主要ホテルや旅館への宿泊取り消しが19日までの集計で2791人分あった。

 観光客を回復させようと関係者も必死だ。佐世保市のハウステンボス(HTB)はホームページに「通常通り営業しております」と掲載し、来場を呼び掛ける。担当者は「お客さまを元気に迎えるのが一番のおもてなしだと思って、イベント準備を入念にして、大型連休には前年並みの客足に戻したい」と意気込む。長崎市の軍艦島上陸ツアー運営会社の久遠龍史社長も「長崎は大きな被害が出ていないので、たくさんの人に来てもらいたい」と願った。

 県内で最も揺れが大きかった島原半島。湧き水が流れる島原市の観光スポットにある「清流亭」は地震以降、外国人客が激減。雲仙温泉観光協会によると、雲仙温泉のホテルや旅館のキャンセルは18日午前の時点で計8300人に上った。

 影響は離島にも及んだ。五島市では「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の教会を海上タクシーで巡るクルーズで、キャンセルが数件入った。壱岐市でも宿泊取り消しが出ており、市観光連盟の松本浩志事務局長は「九州全体が被害を受けている印象があるのかもしれない」と懸念する。

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